私の起業支援①
創業支援の仕事を始めて今年で9年が経過しました。
最初の仕事は、ITベンチャー企業を設立した経験を買われて、山口市の産業コーディネーターに就任したのが創業支援の始まりです。
当時は、ITベンチャー企業のブームもあって、全国的にも創業支援が活発だったんです。
私が就任した山口市産業コーディネーターの主な仕事は、
創業相談者の相談対応と創業セミナーの立案と運営、そして創業者に特化したフォーラムの開催でした。
当時はITベンチャー企業の社長をしていて、起業コンサルティングのノウハウもなかったので日々勉強でした。
そして,その任についている間に、財団法人 やまぐち産業振興財団のインキュベーションマネージャーや経済産業省管轄の起業支援「ドリ ームゲート」にて山口県のサポーターをつとめました。 山口市内で起業する人、山口県外で起業する人、そして様々な業界の起業家と接する事ができて、とても勉強になりました。 この頃は、クリエーター系の起業が多くて面白い人達とも知り合えました。中には上昇志向での起業家もいて、上場に関しての相談対応には苦慮しました。
私自身、経験が無いもので。 起業支援で最初に悟ったのは、教えるのではなくて、相談者の話しを聞く事でした。 聞いているうちに相談者が自分で納得するんですよ。 ただ、聞くと言っても何かしら私から問いかけないと相談者は話されないので、「質問術」も身につきましたね。 起業セミナーでは、相談者からお聞きした事をまとめて、私が「起業の心得」として話す流れができました。
私の中では、インプットしたらアウトプットするというバランスのいい起業支援の仕組みが出来上がったわけです。
平成19年からは山口商工会議所や宇部商工会議所の窓口相談員や宇部起業塾の塾長をつとめて起業支援のカリキュラムを作成しました。 この9年間、山口市産業コーディネータの仕事と創業塾や相談窓口での対応から創業相談の件数もトータル2000件は越えたのではないでしょうか。
また、関与して創業した方も200人は越えていると思います。 結局のところ、創業支援の仕事を始めてからの3年間は創業ノウハウの蓄積と創業事例の蓄積を目指して創業支援の「構築」に取り掛かった事になります。構築後は見直しを繰り返しながら、創業支援のノウハウを私の知的資産として蓄積しました。 ただ来年、10年目を迎える創業支援にあたっては、創業支援手法についても大幅な見直し(変化)をしなければいけないと思っています。 その軸は、創業支援に知的資産マネジメントを組み込む事。 そして創業塾やセミナーのカリキュラムに知的資産マネジメントを組み込むことで、創業支援に変化をもたらせたい。
と、考えています。